トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

PYTHON 7in "Power of Justice"

マルイのガスリボルバー・コルトパイソン6インチモデルをベースに、ゲーム「バイオハザード」に登場するようなワンオフカスタムをイメージして製作したドレスアップカスタム。

マルイ・ガスリボルバー

▼STORY(設定)

クリス・レッドフィールドがそのリボルバーと初めて対面したのは24歳の時だった。

上官との意見対立を理由に空軍を退官した後、ラクーン市警察特殊班(S.T.A.R.S.)にスカウトされ、予備チームを経て、晴れてPM(ポイントマン)のチームポジションに配属が決まった日。
祝いも兼ねてチームメイト数人と行きつけの「J's BAR」で飲んでいる時、親友バリー・バートンがおもむろにボール箱を差し出したのだった。

やたらと重いその箱を開けると、重厚な“パイソン”ベースのカスタムリボルバーが姿を現した。
口径自体は.38口径だが、.357マグナム弾を標準使用。その威力は標準的な9mm弾の約1.5倍で、熊を仕留めるならともかく、対人用としてはかなり過剰なオーバーパワー。これで至近距離で撃たれたら一たまりもないだろう。

分厚い削り出しのカスタムバレルは、当時でさえ少し時代遅れともいえるPPCマッチ風のスタイルだったが、全体にしっかりと強化され、先端にはマグナム弾の強烈な反動を極力抑えるマズルブレーキが装備されている。

下部には着脱・交換可能なバランスウェイト。付属品に20mmレイルがあるので、これに交換すれば各種の光学オプションも装備できるようだ。

グリップは標準のウッドタイプにラバー製のフィンガーチャネルが追加してある。
このツートンカラーにS.T.A.R.S.のメダリオンが埋め込んであるところを見ると、つい最近トライアルが済んで制式採用が決まったあのベレッタ・カスタムを手掛けた「ケンド銃砲店」のカスタムなのはあきらかだった。

…ただでさえ高額なパイソンをここまでカスタムしたものだ。さぞかし値もはったに違いない。

あらためてバレルを見ると、刻まれた“Power of Justice”の文字が目に入った。裏には“for Chris.R.”とある。
感謝と少し戸惑いの入り混じった表情で顔を上げると、バリーが言った。

「そう、マグナムだ。お前さんは正義感が強すぎて誰であっても人を傷つけるのを躊躇するようなところがあるからな。だがこの先きっと“力なき正義”じゃどうにもならんような理不尽なこともあるだろう。無理に使えとは言わないが…いつかそんな時が来たら思い出して使ってくれ。」
そしてビールの特大ジョッキを豪快に空けると、髭もじゃの顔をいたずらっぽくほころばせながらこう続けた。
「いいか、絶対.38スペシャル弾なんか詰めるんじゃないぞ。その銃はあくまでマグナム用に調整してあるんだからな!」

苦笑いと共に礼を言いながら、どこか胸騒ぎを感じたのを覚えている。あれから10年余りが過ぎ、“BSAA”北米支部所属となった今。
あの時の言葉は手のひらの上でさらに重みを増していた。

▼ベース:東京マルイ社製コルトパイソン6インチモデル(旧型)

実銃は1956年にコルト社が開発した.357口径の大型リボルバーで、仕上げの高級さと高価格から「リボルバーのロールス・ロイス」とも呼ばれています。構造上多くの手作業での調整と念入りな仕上げを施された、まさに「熟練の技による名銃」。
このコルトパイソンを、性能・品質共に信頼性抜群の東京マルイがモデルアップ。同社の技術を注ぎ込んだ24連射システム、上下左右に調整可能なフルアジャスタブル・リアサイトなど、機能性の面でもクオリティの高いモデルです。現在販売されている新型と違って、この旧型にはウッド風のグリップが付属。旧式はシリンダー周りの構造上、発射が渋る症状が出たりしますが、カート式にする事で症状が緩和する事もあるようです^^;

全長:290㎜ 重量:607g 装弾数:24発

photo by TOKYO MARUI Ltd.

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