トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

"M1911A1用空中炸裂弾発射補正ユニット"

一般サイズのM1911A1に装着する「レーザーで目標距離を計測して発射した専用弾を着弾寸前で炸裂させる補助装置」をイメージして製作したオリジナルカスタム。

※今作品は2023年4月22日開催のアーティズムマーケットにて販売(完全限定5セット)するために製作しました。

▼STORY(設定)

いわゆる「対メカニカル用特殊弾薬」が本格的に普及し出したのは、AIによる自律型コンバットボットが各大国の軍に制式採用され始めた先の大戦前後の頃である。

高価な軍用ロボットを配備できない途上国やゲリラ組織などで、そうした機械兵を生身の人間が制圧するために比較的安価で確実な手段として研究・開発された。

そうしたAMA(Anti-Mechanical Ammunition)の創世期に誕生したうちの一つが、この「空中炸裂弾発射補正ユニット」である。

この形式の装置は装着する銃にあわせて様々なタイプが存在するが、その中でも一番ポピュラーかつ今でも市場で見かけられるものがM1911A1用ユニットであろう。

この装置の仕組みを簡単に説明すると、補助装置がレーザーを照射して標的との距離を計算、発射された専用炸裂弾が着弾する直前に装置からの信号を弾丸内部の超小型起爆装置が受信して起爆、炸薬と弾頭外殻が飛散して標的を粉々に粉砕する…といった具合だ。

45口径はハンドガンとしても入手しやすく、かつ弾丸部分のサイズも大きいため内部に炸薬や遠隔起爆装置を仕込みやすい。

さらに比較的弾速も遅いため、距離測定と起爆までのタイムラグが少なくてすむという利点もある。

まだ開発途上であったため装置自体はやや大きく、旧式の高出力レーザーを使用する関係上熱も持ちやすいため、各部に冷却用の孔も設けられている。

価格的な問題もあってかスマートグラスとのリンク機能はオミットされており、そのためレーザー照射や発射補助機能のON/OFFはすべて目視で確認し手動での操作が必要だ。

しかしそのシンプルさゆえにハイテク機器を扱い慣れていない経験の浅い兵士でも十分に使用できた。

現在ではさすがに旧式になりつつあるが、今でも非合法・アングラなショップで時々中古品を見かけることができる上、中には長期未使用のまま保管されていたのか非常に状態の良い個体も存在している。

弾薬も現状出回っている同口径の空中炸裂弾がそのまま流用できるため、現役で対ボット・オーグメントの切り札として使用する者もいるようだ。

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