トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

MATABE-M/M2007"Thunderbolt"

マルシンのM2007をベースに、コミック「トライガン」シリーズの世界観でと或るバウンティハンター(オリジナル設定)が使用する特殊能力を持った銃、というイメージで製作したオーダーカスタム作品。

マルシン・8mmガスリボルバー

▼STORY(設定)

人類は新たな『大地』を求め宇宙を漂い、旅をしてきた。その航程は人の一生に比べてあまりに長大で、旅人たちは眠りながら旅を続けた。
ある時、事故が起こった。船は制御を失い一斉に墜ちた。
― 大墜落(ビッグフォール)。

人々が墜ちた大地は、二重恒星・高重力の過酷な荒野の星。
磁気嵐によって地球との連絡すら絶たれてしまった悲劇の旅人達は、この荒れた大地にしがみつき、血と汗で大地を湿らせながら細々と生きた。そのささやかな暮らしも、荒くれどもが銃をぶっ放して台無しにすることも、ままある。

そんな過酷なこの星で、このところ無法者達がしきりに噂する男がいる。
通り名は“サンダーボルト”。
最高額の賞金首10人がこの新手のバウンティハンターに捕らえられたという。それも“一度に10人同時に”。

サンダーボルトは一風変わった拳銃を遣うといわれている。角張った6発式リボルバーだが、銃身が下についており、やたらと重たそうなイカツイ外見の銃らしい。

徒党を組んだ強盗団の賞金首10名が捕らわれた、まさにその現場に居合わせた目撃者の証言は、こうだ。

そのガンマンは真正面から10人の賞金首(および18人の加勢)に向かって一人で向かっていった。合計28名は既に銃を抜き連ねている。
ガンマンは歩んで、おもむろにそのリボルバーを抜いた。
砂嵐が来る直前の夕方で、空は既に黒く濁って暗かったが、男の持つ銃の一部がやたらと赤く発光していたという目撃者もいる。
ともかく、ガンマンは賞金首の一団の真ん中にいた男に銃口を向け、先制してそいつの『膝頭』を一発撃った。
それを口火に、今度はガンマンが蜂の巣になると誰もが息を呑んだその瞬間―。

空からとてつもない轟音とともに、視界が真っ白になるほどの閃光が降り注ぎ、気がつくと28人の荒くれ共が大地に伏してピクピク痙攣していた。

全員生きてはいた。
撃たれたのは最初の一発だけ、あの“膝頭”の一人だけだ。
彼は手配書を見ながら、倒れ気絶している10名を確認し、駆けつけた保安官から賞金の権利書を受け取ると、悠々と去っていったという。

男の噂は瞬く間に広がった。
10人の極悪賞金首をサンダーボルト(落雷)で生きたまま捕らえた凄腕ガンマン。

また別の噂では、このあと東の街で、これもまた伝説的な迷惑ガンマン“人間台風”とこの“サンダーボルト”が対決したともいう。
だが噂の真偽も、勝負の結果も、今のところ定かではない…。

▼ベース:マルシン工業製 マテバM-M2007モデル

実銃はイタリアのイタリアのマテバ社が1990年ごろに競技用として販売していたリボルバー拳銃「マテバ2006M」。
銃身の跳ね上がりを抑えるために銃身が下にあり、この構造から、他の回転式拳銃では排莢・装填時に横に振り出されるシリンダーは上方向に向かって振り出されるという独特の構造を持ったユニークなモデルです。使用弾薬は.357マグナム弾。装弾数6発。
この2006Mをモチーフにした「マテバM-M2007」(アニメ「攻殻機動隊」に登場する架空モデル。設定使用弾薬:9mmパラベラム弾)を、ユニークな機構やアイデアを売りにするマルシン工業がモデルアップ。独自の特殊機構を余すところなく再現しており、これを敢えて商品化したマルシンさんのチャレンジ精神が光る逸品です^^

全長:265㎜ 重量:860g 装弾数:6発(マルシン8mmBB弾)

photo by MarusinKogyo Ltd.

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