トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

Beretta M92F "memento mori"

マルイのガスブローバックガン・M92Fクロームステンレスをベースに「引退間近の手練れの暗殺者が長年使い続けてきたプロ仕様拳銃」をイメージして製作したオーダーカスタム。

撮影協力:シューティングバー FIVE

東京マルイ・ガスブローバック

▼ストーリー設定

その夜、BARで飲んでる俺の前に差し出されたのは相当年季の入ったベレッタだった。

「ちょっと特殊な依頼をしたいんだが、話を聞いてくれるかね?」その男はそう言ってカウンターの隣に座り、銃を取り出したのだった。

特に特徴らしい特徴のないごく普通の初老の男だ。長年郵便局で働いていて、あと数日で定年だと言われても別におかしくない。そんな男がごく自然に銃を取り出した様子だけが妙に不自然に映った。

そのベレッタは長年使いこまれ、それでも手入れはキッチリされ続けて来たのだろう。黒染めの表面仕上げは薄く剥げていて、実際以上に見た目に鉄の重さと硬さを感じさせる。

「私は長年殺しの仕事を請け負ってきた。いわゆる"ヒットマン"というやつだ。20の頃から…もう50年近くになる」

そう言われてみれば、このベレッタには妙な部分がある。スライドやフレームは剥げて年季が入っているのに、サプレッサー用のネジを切ってあるバレルだけはほぼ新品で綺麗なのだ。

本物のプロ暗殺者は旋条痕(銃から発射された弾丸についた、銃身内の溝のあと)から犯行歴や個人を特定されない為に、仕事のたびにバレルだけは新品に交換する、あるいは銃そのものを毎回使い捨てる。

前者であるということは、この銃はこの男にとってそれなりに思い入れがあって使い続けられてきた銃、ということなのだろう。

そうやってこの銃を詳しく見ていくと、一見ごく普通のベレッタに見えるこの銃のそこかしこにプロ仕様のカスタムが施されていることに気が付く。

スライド前部に追加されている滑り止めセレーション。ドットの追加されたリアサイト。肉抜きされたハンマー。低く削り落された操作系のパーツ類。ステンレス製で表面を磨き上げて精度を高めてあるトリガー。付け根を削り込んで握り込めるよう加工されたトリガーガード。手に食い込むチェッカリング仕上げのウッドグリップ。

そしてスライドやフレームには製造元やシリアルナンバーなどの刻印は一切なく、唯一スライド側面に彫られているのは"memento mori"。

ラテン語の格言だ。意味は"死を忘れるな"。

あきらかに殺しを職業とする男の、仕事のための道具。

仕事のたびに毎回新品のバレルにサプレッサーを、フレームにレールマウントを取り付け、この50年近くを生き延びて仕事をやり遂げてきたのだ。

おそらくごく平凡に見えるこの男が本気でその気になれば、俺を含め今このバーにいる7~8人全員が数秒で死体になるのだろう。そう考えると若干肝が冷えた。

「これから最後の仕事なんだ。これが終われば私はもう引退。殺しをする必要もなくなる。そうなったら―この銃を二度と撃てないように内部を加工してくれないか。」

「いいのか?引退しても身を守る銃は必要なんじゃないのか?」

「そうだが、こいつはそのための銃にはしたくないんだ」

男は注文していたカクテルに口をつけると、静かに続けた。

「この銃はこの仕事を始めた頃から使ってきた。若くて、向こう見ずだった若造の頃からね。あの頃は他人の死にも自分の死にも実感がなかったが―引退する今は自分の死が怖い。家族ができてから、特にね。」

銃を見つめたその目は、たぶん銃を見ていない。過去を見ている。表情は変わらない。

「だから、こんな言葉を彫って人を殺し続けてきたこの銃を、自分と家族を守る銃にはしたくないんだよ。わかるかな。」

俺は「わかる」と言った。

表面のコーティングが薄く剥げて下地が透けて見えるベレッタが、店の照明を鈍く反射している。

「それでも形は残したいんだな?中は撃てないように壊しても」

「そうだ。苦楽を共にしてきた相棒だ。それなりに思い入れもある。…頼めるかい?」

俺はつまみのピーナッツを割って口に放り込んだ。

「わかった。依頼を受けるよ」

「ありがとう。じゃあこれから最後の仕事を終えたら、あらためてこの銃を持って来る」

男は少し微笑んで銃をしまうと、一気にカクテルを飲み干して出口に向かった。

「幸運を祈るよ」

俺はもう一つピーナッツを割って口に放り込むと、ポケットの中でそっと警察バッジを撫でた。

▼ベース:東京マルイ社製M92Fクロームステンレスモデル

実銃はイタリアのピエトロ・ベレッタ社が生産・販売している9mm口径の半自動拳銃ベレッタM92F。
その操作性、安全性から世界中の警察や軍隊で幅広く使われており、現在はコルト・ガバメントに代わり米軍制式拳銃ともなっています。ちなみにオールステンレスver.の名称は「M92Finox」。
このM92Finoxを、性能・品質共に信頼性抜群の東京マルイがモデルアップ。M9ミリタリーよりはやや後期に発売されましたが、内部メカやパーツ構成はほぼ一緒。ただ、外装にメッキ加工が施されている為に非常に美しく、若干キズにも強くなっています。また、メッキ厚のせいか少しパーツのかみ合わせがタイトで、セイフティの動きなどがヘタりにくいのも利点。デメリットは美しすぎて指紋が気になるのと(笑)、手入れを怠ると薄くサビが浮いてしまうこと、そして万一傷を入れてしまったときのガッカリ感^^; ともあれ基本性能はミリタリーモデル同様バッチリの良銃です。

全長:216㎜ 重量:755g 装弾数:26+1発

【まさにパーフェクトなM92F】東京マルイ ガスブローバック ベレッタM92F クロームステンレス★TOKYO MARUI

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