トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

ルガーMk1"Angel Whisper"

KJworksの固定スライドガスガン「ルガーMk1 22ターゲットピストル SILENT EVO」をベースに、「対悪魔用の暗殺銃」をイメージして製作したオーダーカスタム。

KJworks 固定スライドガスガン

▼ストーリー設定

地下鉄の軌条が擦れる音がわずかに聞こえてくる。まもなく列車がホームに入ってくる。

8メートルほど前を歩くスーツ姿の男は歩みを緩めず、しかしちらりと後ろを振り返ったようだった。

おそらく完全には気付かれてはいないはずだ。"人には見えないものが見える"以外に、私が授かった唯一の能力がこれだ。

異界の住人に気配を察知されにくい。

完全ではない。だが何か感じられたとしても、気のせいかという程度の違和感で済まされる気配の薄さ。

コートのポケット内部のホルスターから静かに銃を抜いた。

シルバーのスタームルガーMk1。.22口径。

先端に消音器用のねじが切られたブルバレルに交換されている。

銃各部の表面にはラテン語の祈りの聖句が刻印され、いたるところに十字架も刻まれている。

装填された10発の.22LR弾は全てバチカンの聖堂で聖別済みだ。

"AMEN"と刻まれたセイフティを解除し、腕時計でも見るかのように何気ない動作で前を歩くスーツの男の背中の真ん中へ銃を向け、そのまま連続して引き金を引いた。

後ろ姿が細かく振動したあと、男が振り返って視線が合った。美男といってもいい整った顔立ちだが顔の半分が腐って本来の姿が見えている。

 

その眉間の真ん中に、二発撃ち込んだ。

一時間後、私は自室で使い終わった銃を分解して清掃していた。サプレッサーを取り外し、バレルの内部を専用のブラシで擦って黒い煤を落とす。

撃たれたあと振り返るとは少し予想外だった。いつもであればそんな余裕もなく崩れ落ちて灰になる。だが気付かれていたとは思えない。

あの低級の悪魔は先月、人間界でのルールを破って自らの手である若い男を重機の下敷きにした。知り合いの霊媒師からその話を聞き、私自身も調査をして、その時その場所にあの悪魔がいたことを確認もした。その結果があの地下鉄駅での仕事だ。

 

可動部に油を注して再び組み上げる。何かの罠だったとも思えないが…しかししばらくは用心した方がいいだろう。私は拭き終えた銃を机に置いた。

▼ベース:KJワークス社製 固定スライドガスガン スタームルガー Mk1 .22ターゲットピストル SILENT EVO.

実銃はスタームルガー社が1950年に競技用として開発した自動拳銃で、開発以来改良を重ねつつ70年以上に渡って生産の続くロングセラーモデルです。競技・練習用のほか、小口径で動作音が少ないという特徴ゆえに冷戦期には暗殺や特殊作戦にも使用されました。
このスタームルガーMk1モデルを、台湾のKJワークスがアレンジしてモデルアップ。基本装弾数17発。固定スライド式のガスガンなのでブローバックはしませんが、その分冷えにも強く安定した動作を楽しめます。さらにSILENT EVOモデルはサプレッサー装着用の「14mm逆ネジ仕様アウターバレル」「リアサイト・レール」などモダナイズされた特徴を備え、各種オプション装備を装着して自分好みの仕様にするという楽しみ方もできる、プレイバリューの高いモデルです。

全長:250㎜ 重量:583g 装弾数:17発

スタームルガー Mk1 .22ターゲットピストル SILENT EVO.

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