トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

M92FS Custom "HALCION"

~各部カスタムポイント

■この文字色の文は設定です。空想設定なので実際の素材・機能とは異なります。

■この文字色の文は実際のトイガンとしてのカスタム解説です。

▼スライド

ベースであるM9(ベレッタM92FS)のスライドを極限まで削り込んだ形状。オリジナルのパーツを削り込んだのか、強度の高い別素材で新造したのかは不明。右側面には「HALCION」の銘が刻まれている。 ○ベースのスライドを時間をかけて切削&研磨して加工しました。セレーションと刻印も新たに彫っています。全体にマットブラック塗装仕上げ。

▼サイト

オリジナルとほぼ同じ形状のスライド固定式サイト。ただし若干角が丸められてホルスターへの引っかかりを軽減している。 ○基本ベースそのまま。角を落として丸め、ドットには白で色入れしました。

▼スライド形状のオリジナルとの違い

一見するとオリジナルとの差異がわかりにくいが、その実かなりの形状変更が成されている。スライドの肉厚を減らすということは(そのままの素材では)強度と耐久性が激減する反面、スムーズなホルスタードローと、スライド後退スピードの向上によって連射性が増す。

○正直これはトイガンだからできる形状だと思います。
やや未来的なイメージ(ジェリコやDE系)にしたくて、ひたすら削って磨きました。でも改めて見ると…側面に「面」があったほうがホルスターへの収まりはよさそうですねー;
まあいずれにしたって実銃でこの形状であれば、まず遅かれ早かれスライドの強度が足らずにメッキョリ破損してしまうんじゃないかと思います(;´ω`)

▼バレル

ショートタイプバレル。オリジナルのM9に比べて短く、取り回しがしやすく、近接戦闘に特化している。バレル選定にあたってはもちろん特に精度の良いものを厳選している。 ○キャロムの真鍮製ショートタイプバレルに交換しています。これでフロントへの重みが増して、ちょうど良い重量バランスになりました。

▼トリガー

オリジナルよりも薄いショートリーチトリガー。トリガーを引く距離が若干短くなり、連射性能が上がっている。指への「あたり」がスムースなステンレス製。 ○ZEKE製の同名パーツに交換しました。実際に上記のとおりの効果があるとされていますが…実感としてはよくわかりません。

▼セイフティレバー

最低限の機能とホルスターへの収まりを考慮して、左面はフラットに削られ、右側はキャンセルされている。 ○実際にオリジナルの合金製パーツを削り込んでフラットにしました。右側はプラでキャップパーツを製作して取り付ています。

▼ハンマー

大きく肉抜きされ、ハンマースピード(=連射性)を増すスケルトンタイプ。 ○マルイ純正のタクティカルマスターのハンマーに交換しました。

▼スライドストップ

セイフティと同じく出っ張りを極限まで無くすため、削り込まれている。上から押さえてスライド復帰させるため、この程度の最低限の突起でよいとの判断と経験からくる形状。 ○純正の合金製パーツを削り込み加工&表面研磨しました。イモネジ止めのカバーパーツを取り外してメンテナンス可能。

▼マガジンキャッチボタン

完全にフレーム側面と同一面になるフラットな形状。瞬時に親指を滑らせて押すことで素早いマガジン交換が可能。 ○純正のプラ製パーツを削って、側面とツライチになるように加工。パーツ加工よりも、グリップ側のカバーパーツの刷り合わせ加工に苦労しました。

▼グリップ

この銃の最大の特徴。グリップパネルを完全に廃し、ベースフレームとほぼ同じ厚みに抑えることで、M9(複列弾倉)特有のグリップの太さを克服し、製作者の意図する「手先と一体になる」握り心地を体現している。この製作にはフレームへの鉄板溶接と研磨が繰り返し行われた。なおグリップ底部のランヤードリングも廃されている。

○オリジナルのプラフレームに鉄板ならぬABS板を貼り、継ぎ目が完全に消えるまで隙間埋めと研磨を繰り返しました。そもそもこのフレームの発想は「ベレッタってやたらグリップ太いけど、フレームだけ握ったらけっこう丁度よくね?」って思いつきから来てます。

▼パネルキャンセルによる効果&メンテナンス

パネルの厚みが減ったことでホルスターに収納した際に、より体と密着させて携帯でき、動作の妨げになりにくい。また握りやすさの向上はもちろん、ネジ止めされたパネルを取り払ったことで握った際のたわみや「ギシつき」がなくなり、銃と体の感覚を結び付けやすい。
メンテナンスに関して、本来グリップパネルを外すことで取り外せるスライドストップとマグキャッチボタンは、別パネルを外すことで分解できるよう工夫されている。

○…と無理やり効用を列記してみる。
実際に一体型フレームにしたことで、かなりソリッドな握り感覚にはなりました。また、グリップ内でマガジンがカタカタなるのが嫌いなので、内側をタイトにしてきつめに固定されるように調整しています。(副作用としてマガジンが自重で自然に落ちてこなくなりました)

全体比較写真。左がM9、右がHALCION。(※M9は、手元にベレッタ純正タイプのがなかったためスライドストップだけオリジナルと違う“ロングタイプ”になっています。本来はもっと短いです)

▼全体比較(まとめ)

オリジナルのM9に比べて~
バレルが短く、スライドが斜めに削り落とされている。
各操作系レバーもフラット加工され、トリガーはステンレス製ショートリーチタイプ(鏡面シルバー)に交換されている。ハンマーもスケルトンタイプに交換された。
グリップはパネルが廃され、フレームと一体化されている。
トリガーガード付け根とグリップテールもも削り込まれ、より握りこみやすく改造された。
ランヤードリングもキャンセルされている。

▼作者コメント

本当にひっさびさの完全オリジナルの新作(≠依頼品)です。
新作とはいっても、実は加工に着手し始めたのは約一年前。依頼品の合間をぬってしょぼしょぼとやっていたら結局一年かかってしまいました;

この作品は完全に「自分で使いたい銃」っていう野望のために製作し始めたもの。ベレッタは何度もカスタムしてきましたが、そのたびに上述のとおり「フレームだけで握れたら良いのに」と常々思っていたのがこの造形の原点です。

完成してみたらビックリするくらい地味で(w)たぶんよほど詳しくない限りオリジナルのベレッタとどこが違うのかもよくわからないマニアックなカスタムになってしまいました。
でも作ったことに後悔はしていない←
いずれ気が向いたらver.2を作ろうと思います。だって主人公は常に技を磨き、この銃も進化してるんですから(・∀・)

2010.9.19

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