トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

M1911A1 CUSTOM "Tsicroxe(アンチエクソシスト)"

先にオリジナル作品として発表した、Diシリーズ「Exorcist」をデザインベースとして、“対エクソシストの悪魔銃”というイメージでご依頼製作したオーダーカスタム作品。

マルイ・ガスブローバック

▼STORY(設定)

その神父は何かに取り憑かれたように机に向かっていた。
卓上には散らばる金属パーツとバレル、トリガー。すべては銃器の部品であった。

3日前、教会に通う少女が殺された。天使のような笑顔の可愛い少女で、毎週のミサにも必ず来ていた。

だが数ヶ月前から様子が一変した。家族によると、ある日を境に、時として人が変わったように豹変し、教会でも神を冒涜する酷い言葉を吐き散らす程になってしまったのだ。

数ヶ月手を尽くしても変化の見られない現状に、神父はついに教会本部へ“悪魔祓い”の儀式を依頼した。

儀式を行う教会への見送りの時、不安そうに振り返る少女の顔を今でもはっきりと覚えている。

3日前、彼女は変わり果てた姿で還ってきた。
儀式の場で何が起こったのかはわからない。だがはっきりしているのは、執り行った司祭が“儀式”と称して少女を散々陵辱したあげく、抵抗する彼女を絞殺した事実だった…。

神父はいま何かに取り憑かれたように机に向かっていた。自分が何をしているのかも意識に上がってこない。無意識に呪文を唱えているようだが、何も聞こえなかった。
その心には、ただひたすらに神への憎悪と悲しみが冷たく燃えていた。

先の大戦で従軍聖職者であった神父が今弄っているのは、軍支給だった古い.45口径。
思えば神が一度でも奇跡を起こし、我々“罪びと”を救ってくれた事があっただろうか。

戦時、敵軍の占領地だった街で、壁沿いに並べられた街の住人を敵兵が順番に撃つところを見た事がある。
彼らは笑っていた。さも愉快そうに。

あの街で、無残に撃たれ死んでいった人々、子供。そして今。本来神が罰すべき「悪魔」に憑かれ救いを求めていた少女。

…しかし誰も、何も救われはしなかった。

神父の手は銃を分解し、目に見えない不思議な力はパーツを捻じ曲げ、フレームには邪悪な思念によって文字が浮かび上がった。
もう何も感じない、涙さえも麻痺してしまった虚ろな目で銃を組み上げると、彼は留置所へ赴いた。

面会と「告解」の旨を告げると、神父であることに安心したのか看守も静かに通してくれた。

牢の司祭は怯えていた。
己の成した所業へか、これから待ち受ける運命にか。

だがそんな事はもう関係なかった。

唯一手にしていた聖書の、くり貫かれた中から.45口径を取り出すと、ものも言わずに引き攣った顔めがけて引き金をひく。
何度も、何度も。空になるまで。

仰天して駆けつけた看守に向かって、顔も向けずに撃つ。空になったはずの弾倉にはいつの間にか弾薬が詰っていた。

数ヵ月後。
各地で悪魔祓いの司祭ばかりが何者かによって銃殺される事件が頻発していた。
自衛として警備員を配する教会もあったというが、その警備員までも皆殺しにされるという異常な事態に、マスコミと世間の注目が集まっている。

奇跡的に命拾いした目撃者は、銃を持った聖職者姿の男を見たという。

この世の色とは思えない「禍々しい赤」の銃身の銃を持ったその神父は、同じ色の「涙」を止め処なく流していた。

▼ベース:東京マルイ社製M1911A1コルトガバメントモデル

実銃は銃器メーカーのコルト社によって軍用に開発された大型自動拳銃。1911年にアメリカ軍に制式採用され、軍用拳銃として後継となるベレッタM92Fが制式採用されるまで、実に70年以上にわたってアメリカ軍の制式拳銃として使用されました。.45ACPという大口径弾を使用するこのモデルは、威力の大きさと信頼性の高さから現在も未だに愛用者が多く、20世紀における世界各国での自動拳銃開発に対しても非常に大きな影響を与えた傑作自動拳銃です。
このガバメントを性能・品質共に信頼性抜群の東京マルイが待望のガスブローバックモデルとしてモデルアップ。先にハイキャパシリーズで培った.45口径らしいハードリコイルと安定した動作性をそのベースモデルであるガバメントとしてしっかり再現しています。ガバ独特の薄く握りやすいグリップとカッチリまとまった造形がいい感じで、その射撃アクションの反動は予めわかっていてもやはりビクッとしてしまうくらい強烈ですw

全長:218㎜ 重量:798g 装弾数:26+1発

No20 M1911A1 コルトガバメント (18歳以上ガスブローバックガン)

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