トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

▼STORY（設定）

B.S.A.A.（Bioterrorism-Security-Assessment-Alliance）。

1998年のラクーンシティ崩壊事件の後、同事件で生き残ったクリス・レッドフィールド、ジル・バレンタインらが活動した『対バイオハザード私設部隊』を前身に、アンブレラ社の崩壊後に拡散した生物兵器が世界中でテロに悪用される事態を阻止すべく、『製薬企業連盟』が共同で資金を拠出して結成されたバイオテロ対策部隊である。

後に国連の公的組織となっており、現在は欧州に本部を構えて世界各地に支部を持ち、バイオテロの情報収集・予防・制圧を行なっている。

クリスやジルなど、BSAAの創設メンバー11人は「オリジナル・イレブン」と呼ばれ現役で活動しているが、国連の公的組織になった後も製薬企業連盟から多額の出資がある為（その本音は批判逃れと宣伝目的である）、製薬企業連盟が未だに大きな権限を持っている。

そのB.S.A.A.の制式採用拳銃はベレッタ社製M92F。9×19mmNATO弾を15発装填可能。セミオート＆ダブルアクション。

今や決して「最新の拳銃」とは呼べなくなったベレッタM92Fだが、B.S.A.A.装備資料の備考欄に『NATO標準口径の為～』と記されているため、おそらくNATO軍との共同作戦も視野に入れた選定基準であったのかもしれない。同モデルは米軍も制式採用しており、信頼性が高く、メンテナンスや弾薬の入手のし易さという点においても優れている。

またさらに、先の「オリジナル・イレブン」の中心的人物でもあったクリスやジルといった面々がかつて所属していたラクーン市警察特殊部隊においても、このベレッタをベースにしたカスタム拳銃『サムライエッジ』が制式採用されていた事実も見逃せない。
クリスら元S.T.A.R.S.隊員達にとっても馴染みの深いモデルなのである。

B.S.A.A.にて標準装備されているM92Fは「サムライエッジ」ほどカスタムされてはいない。あくまで本体はベレッタ社の製造するノーマル品である。（これはB.S.A.A.の組織規模が大きく、一般隊員への装備予算も限られていることに加え、世界各地にわたる任務においての「補給」や「修理」の簡便さを考慮してのことであると思われる。）

大きな特徴としてはフレームに後付け装着されたアンダーレール装備で、隊員装備の多くはプッシュスイッチ式の小型レーザーサイトを装着している。
グリップへ緩やかに伸びたコードの先端スイッチは、握り込んだ際に自然に押さえられる位置に固定されており、これによってレーザー照準点を映し出し、近距離での素早い射撃を可能にしているようだ。

またもちろん、レーザーサイトはレール着脱可能で、作戦に応じて無装着状態にしたり別途フラッシュライトを装備することもできる。

2008年のキジュジュ自治区におけるバイオテロ事件では、目標地点に丸腰で（民間人に紛れて）潜入したクリス・レッドフィールドとシェバ・アロマの2名が、先に潜伏していたレイナード・フィッシャー（西部アフリカ支部所属の潜入工作員）の手配で先述の『レーザーサイト装備のM92F』を受け取り、任務に当たった。

その後に合流したデルタチーム隊員の中にはグロックやUSP等の装備も見られたが、攻撃部隊には自費で装備を選択できる権限があるのかもしれない。

ともあれB.S.A.A.において訓練から実戦まで制式装備として今なお第一線で活躍しているM92Fであり、クリスが愛用していたこの一丁にも至るところに「歴戦の傷跡」が見られる。
米空軍～そしてS.T.A.R.S.時代から身近だったベレッタM92F。クリスにとって、まず間違いなく『頼れる一丁』なのだ。