トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

M84FS"JILL Custom"

WAのM84FSタクティクスをベースに、ゲーム「バイオハザード」シリーズに登場するジル・バレンタイン専用の捜査携行用カスタムというイメージで製作したオーダーカスタム作品。

WA・ガスブローバック

▼STORY(設定)

1998年7月24日、ラクーンシティ郊外アークレイ山中の洋館にて発生したバイオハザード事件(通称:洋館事件)。要請により現地へ投入されたラクーン警察特殊部隊「S.T.A.R.S.」は4名の隊員を残し事実上壊滅した。

事件後、生き残った4名のうちの一人ジル・バレンタインは、事件の元凶でもあったアンブレラ社と同社に通じる警察署長の妨害を受けつつも、単独で調査の続行を決意する。
開始するにあたってジルは、よりフットワークよく捜査を進めるために、携行する拳銃を新調することにした。

ベース銃はベレッタM84FS。全長172mmで女性が扱うにはちょうど良いコンパクトサイズ。それでいながら複列式マガジンには.380ACP弾を13発装填することができ、火力も併せ持っている。9mmパラベラム弾よりは威力は落ちるが、発射時の反動はマイルドで命中精度に優れる。

このチョイスには洋館事件での教訓も生きており、ゾンビ化した感染者を相手にする場合、弾丸一発の威力よりも脳髄を正確に撃ち抜く精度の方が重要との判断からであった。
なにより常に身に帯びて各地を調査するのであれば、大きな銃は邪魔になるだけである。

彼女はこの銃をベースに、各部を強化し、さらにオプション装備の拡張性も兼ね備えた専用カスタムを希望していた。

当初、先の制式拳銃の製作を担当したジョウ・ケンドに打診するも、多忙を理由に渋られ(実際にクリスら他の生き残りメンバーからの依頼が殺到していた)、それでも強引に話を進めて新規スライド製作を依頼。
そのほかのパーツに関しては紹介という形で「ジョウの友人」という市外のガンスミスへカスタムを依頼した。

彼女が製作依頼に際して出した希望条件は以下の通り。

○口径仕様
.380ACP弾か、その強装弾(+P+クラスまで)。高威力よりも命中精度を重視。特に.380ACP弾は西ヨーロッパで普及率の高い弾薬でもあり、このことから先に調査に赴いた同僚クリス・レッドフィールドといずれ合流することも視野に入れていたと思われる。

○携帯性を重視
使用者が女性で、しかも予備弾倉を複数携帯したまま広範囲を移動する場合もあるため、可能な限りコンパクト・軽量である事。

○対薬品&腐蝕性
任務の性質上、化学薬品のある現場や強酸性に銃が触れる可能性がある為、スライドやバレルなどの主要パーツには耐性素材やコーティング仕様を望む。

○装備汎用性
ライトやレーザーポインターなどの光学装置、その他特殊装備を状況に応じて装着できるよう、20mm幅レイルの装備を希望。

これらの条件から製作された新型「コンパクト・サムライエッジ」とも言うべきカスタム銃は、まさにジルの要求を十分に満たすものであった。

サイトは3ドット式のコンバットタイプ。スライドはブリガディア型、軽量頑丈なチタン素材を削り出しで新規製作。バレルも耐熱特殊コーティングを施された。
トリガーはジュラルミン製でジルのテーマカラーでもあるライトブルーのアルマイト着色。これらは薬品や腐蝕に対する対策でもある。
さらにフレームも20mmレール一体型の新規フレームで、これにより小型レーザーポインターやフラッシュライトがダイレクト装着可能になった。
全体サイズもノーマルと同等のコンパクトさを維持しつつ、その内容は単独捜査において望みうる最高のポテンシャルを持つ高性能カスタム。

こうして新たな「相棒」を手に入れたジルは、ウイルス事件の真相を暴くべく調査に戻る。…そのすぐ先に、新たな恐怖と苦難が待ち構えているとは、いまだ知る由もなかった。

▼ベース:ウエスタンアームズ社製ベレッタM84FS/タクティクスモデル

実銃はイタリアのピエトロ・ベレッタ社が生産・販売している9mm口径(.380ACP)の半自動拳銃ベレッタM84FS。
その操作性・信頼性から世界中で警察用や護身用、競技用としても使用されています。
このM84FSを安定した機能と多彩な商品バリエーションのWA(ウエスタンアームズ)がモデルアップ。特にこの「タクティクス」モデルはノーマルモデルにさらに実戦的アレンジを加えたファクトリーカスタム品です。コンバットタイプに交換されたF/Rサイトを搭載、フロントセレーションを追加したシルバースライド。マガジンバンパーも大型化されています。パーティングライン処理などが一部甘い部分はありましたが、それでも各部の精度は非常に高く、気持ちよく分解組み立てのできる秀逸なモデルでした^^

全長:172㎜ 重量:645g 装弾数:18+1発

photo by WESTERN ARMS Ltd.

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