トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

G17カスタム"兜割"

~各部カスタムポイント

※今作品は試作品です。フランスで実際に販売される商品とは細部の仕様が異なる場合があります。

▼スライド

角を落としてテーパー面をしっかりと出しました。
このエッジの出たシャープな面を刀の「刃(やいば)」に見立てて、シルバーとダークシルバー色の塗分けで「刃紋」を表現しています。この部分の塗分け(マスキング)は手作業なので、波紋の模様は実際の日本刀と同じく一本一本違う模様になります。

このスライドはデザイン初案の段階では黒一色のもっと地味な色と形だったんですが、アイキャッチになるような派手さが欲しいとのことでこのカラーリングとデザインに落ち着きました(´ー`)

▼スライド刻印

スライドの左右の面に3種類の刻印を外注加工でレーザー彫りしてもらいました。
左面には「兜割-Kabutowari」と「Tokyo Soldier custom works」、右面には「Yuri Custom Works」の刻印です。

「兜割」の名前は先述のとおりご依頼者様の発案。捕具(捕物用具)の打撃武器系の兜割りではなく「兜ごと両断するような凄い威力の刀」といったイメージのようです。まあ確かに「天覧兜割り」のような刀を使った兜割りの記録も残っているそうなので、あながち間違いでもない(;´Д`)

「Tokyo Soldier~」の刻印は先方と当方のコラボ刻印で、今後もこのコラボカスタムが続くなら必ず入るであろう刻印です。続く…といいなあw

▼バレル

ライラクス製のメタルアウターバレルにカスタムインナーバレル、スプリング&ガイドロッドと、ライラクス祭りなバレル周りのセットアップ。

アウターバレルはゴールドアルマイト仕上げの金色。バレル先端にはスライドオープンすると現れる「一撃必殺 結利晴信カスタム」の隠し刻印を彫ってありますw
漢字とカタカナって海外の方にはウケがいいのです…。

インナーやスプリングは、見た目だけではない確かな実射性能のために組み込みました。たしかにスライドの動きはノーマルに比べてキビキビと動き、弾道もかなりシャープになってます。

▼サイト

フロントは和風っぽく曲面を取り入れたオリジナル形状のフロントサイト。リアは市販の「10-8」タイプのカスタムパーツを使用しました。

フロントサイトはアルミ製で金の塗装仕上げ。黒いドットは黒いプラ棒を差し込んでシャープに見せています。

リアサイトの10-8タイプは以前からどことなく「和の武具」っぽくも見える印象があったので、実戦機能と形の印象でこれを選びました。

▼トリガー

SAIタイプのトリガーに交換。
トリガー本体はシルバーで、セイフティ部分は金色をチョイスしました。シルバーのカーブトリガー形状は、この部分単体でも湾曲した「刃」っぽいイメージを無意識に感じられるように選んでいます。

トリガーガード周辺もYSカスタムとほぼ同じ仕様で削り込み&ステッピング加工。これでハイグリップで安定して構えられるようになっています。

▼グリップ

日本刀の「柄拵え」に見立てたグリップ。
過去作の和拵えシリーズと同じく平紐巻きですが、これまでと違ってグリップを一段低く削り落としてから紐を巻いて、グリップと紐巻き部分の段差を解消しました。これによって自然な厚み&太さでグリップを握れるようになっています。また、平紐の厚みもこれまでよりも薄い紐を選んで徹底的に厚みを抑えました。

柄紐の色は黒、下地の鮫革の色も黒。この鮫革も厚みを抑えるために革を貼るのではなくてフレームに直接レーザーで鮫革模様を彫ってもらいました(`・ω・´)b<進化!

▼マガジン

マガジン内部はノーマルながら、マガジンプレートは金で塗装仕上げ。

マガジン挿入口は、マガジンの抜き差しがスムーズになるように角を取って丸めてあります。

▼作者コメント

海外の方からの注文を受けるのはもうこれで3~4回目になりますが、ここまで濃密にやり取りしながら製作をしたのは初めてかもしれませんw

スカイプの文字チャットで英文でやりとりするんですが…なんせあちら様が発言したら、それをネット翻訳(exite先生とかね)と脳内ニュアンス翻訳でなんとか意味を繋げて理解し、それから返事を考えて打つもんだから、殆どチャットの意味はないという…(;´∀`)

しかしそれでも言葉の壁を越えて何とか相手の意図をくみ取って、お互いのイメージするものを一つの形にするというのはとってもワクワクするものです。

できれば、いずれフランスで発売される数丁を手に取った方がこのカスタムから我々の目指した何かを感じ取ってくれたら…と願ってます(´ω`)

2017.6.26

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