トイガンカスタム・空想銃デザイン工房。

S&W M19"紅狼"

マルイのガスリボルバー/S&W M19 6inをベースに、戦う巫女の家系に生まれた少女が偶然出会った「紅い狼」と憑神として契約し、命を削って使用する"破魔の力を持ったリボルバー"という設定で製作したオーダーカスタム。

東京マルイ・ガスリボルバー

▼ストーリー設定

宮森鈴(みやもりすず)は七代続く巫女の一族の少女である。

普通科の公立高校に通い親友と買い食いして帰るような普通の少女だが、代々続くこの家系は世に害を成す妖や土着の神々を破魔の力をもって鎮める「戦う巫女」の一族であった。

そんなある日、母・若菜に祓いの依頼が舞い込む。これまで歴代の巫女はその一生のうち三度も祓いの機会があれば多いと言われる程度であったのが、近年人心が荒れ十分に祀られなくなった土着の神々が次々と「荒神」となって暴れはじめ、若菜が祓いを行うのは既に五回目であった。

低級とはいえ神と戦う祓いの儀式。これまでも軽い怪我を負うこともあったが、大抵は無事に鎮めることができた。

しかしその日帰った母は横たわったまま、物を言わなかった。首がなかったのである。

衝撃を受けた鈴は地元の銃砲店でリボルバーを求め、母が祓いを行い命を落とした現場に向かう。

軒並み閉店し人気のなくなった廃墟の商店街。大型の犬のような四つ足の獣の姿をした荒神が一体徘徊している。ただしその頭部は母・若菜の頭であった。

怒りに燃える鈴は5発を発砲するが、難なくかわしてみせた四つ足の荒神は聞き慣れた母の声で挑発する。

―これまでの弱小の神々と違い、憎しみの念の渦巻く現在あまた生まれてくる荒神の力は桁違いに強く、もはや巫女一人の力で鎮められるものではない。

―思えば一人娘である鈴を巫女として産み育てる苦労も全ては無駄であった。なぜか若菜の胎内にいる頃から常人の数倍の霊力を必要とした鈴のせいで父親は倒れ、ついには死んでしまった。

―全ては空虚で無意味。生きる意味さえ見いだせない人々の憎悪に満ちたこの世界で、か弱き巫女の血などいずれ絶えるは必定。それならばいっそ今ここで母子ともども神となって楽になりましょう!

死んだ母の声で次々と心を蝕む毒の言葉を浴びせ、最後の一言とともに荒神が襲いかかる。

廃屋を突き破り、路地のその奥の細い路地まで吹き飛ばされた鈴。細い少女の骨はたやすく折れ、壊された家の破片が肉に突き刺さる。命が尽きかけた最期の時…血まみれの視界に映ったのは小さく祀られた祠(ほこら)だった。

その獣は少女の一族よりも古く、はるか昔に荒神として封じられ、この地に祀られた。

その姿は大型の獣で、深紅の体毛を持つ巨大な狼である。本来この様な小さな祠に封じ続けておけるような霊格ではなく、この地に鎮めたのは余程名のある霊人だったのであろう。

祀る人々の祈りも絶え、紅狼は荒神であった古の欲求を取り戻しつつあった。すなわち、暴れ、狩り、命を、魂を喰らうこと。

そこへこの少女が吹き飛ばされて来た。目の前で血を吐き今まさに死にかけている。

わざわざ喰うまでもなく小さく弱すぎる命の火。だがしかし、その奥に気になる燻り方をしているものが見える。…これは。

少女を吹き飛ばした荒神は少々物足りなさを覚えていた。あの母親の方はよほど抵抗し、さんざん楽しませてくれた上でその首と共に極上の絶望を見せてくれたというのに。小娘の方は銃を持ってしてもこんな程度か。

次の瞬間。物凄い衝撃と共に荒神は地面に叩き伏せられた。

人とは思えない凄まじい力で押さえつけているのは、先程とは全くの別人と言っていいあの娘。そして母の顔をしたこの頭部に突き付けられた銃は何故こうも紅く輝いているのか?

「鈴(すず)!やめなさい!お母さんを殺すの!?」震える母親の声色で慌てて制止しようと…

「私は森宮 鈴(れい)。すずという少女はここで死んだ」澄んだ冷たい声。廃墟の商店街に重く鋭い銃声が響き渡った。

さっきまで母の顔、母の声でしゃべっていた荒神の頭部は.357マグナム弾で跡形もなくなっている。

鈴(れい)と名乗る少女はその首からそっと青い勾玉を外した。一族に伝わる守りの珠である。

紅狼とはさっき契約を交わした。

持っていたリボルバーに憑神(つきがみ)として憑依したあの霊格は、鈴の命を削って弾丸に霊力を注ぐ。嵐のような闘争を望む紅狼はこれから彼女の体を使って存分に望みを果たすだろう。少女の命が尽き果てるその時まで。


その後、荒神の起こす各地の事件現場にまだ若い「巫女」を名乗る少女が現れるようになった。守りの青い勾玉を身につけ、赤く輝く破魔のリボルバーとショットガンを持って。その目にもう迷いは一切ない。

▼ベース:東京マルイ社製M19コンバットマグナム/6インチモデル(新型)

実銃はアメリカの銃器メーカーであるスミス&ウェッソン社が1955年に開発した回転式拳銃で、通称「コンバットマグナム」。装弾数6発。高威力の.357マグナム弾を使用する拳銃でありながら、軽量な.38スペシャル口径用のKフレームを採用することで携帯性に優れています。常時拳銃を携帯する警官用として優秀とされ、アメリカでは警察用に広く採用されていました。
このM19を性能・品質共に信頼性抜群の東京マルイがモデルアップ。長らく絶版だったS&Wリボルバーシリーズがついに復活!しかも同社のガスリボ・コルトパイソンシリーズと同じく新型発射システム(新型HOPパッキンその他)を搭載しているので、安定した装弾・発射が可能。リボルバーの操作性としては筆者はS&Wの方が好みなので、これは本当に嬉しいリニューアルでした(´ω`)6インチは最もマグナムリボルバーらしい大迫力のサイズとクラシカルなウッド風グリップが魅力です。

全長:291㎜ 重量:580g 装弾数:24発(カート仕様カスタムの場合は6発)

S&W M19 6インチ (18歳以上ガスリボルバー)

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